熊日出版

水俣病関連本の紹介

こんにちは。前回の続編です。

前回は「水俣学ブックレット」シリーズでしたが、今回は、水俣病問題・支援に関わった人の本などを紹介したいと思います。

在庫が残りわずかという本もあるので、購入希望する方はお早めに!

============================

『原田正純追悼集 この道を―水俣から』

体裁:A5判、488ページ
定価:本体価格2,800円+税
編著者:熊本学園大学水俣学研究センター、熊本日日新聞社
付録:発刊記念DVD
出版年月日:2012年12月28日

原田先生が水俣病と出会って50年余。 先生が亡くなってあらためて存在の大きさと眼差しの深さに気付く。

幼き日の戦争体験をはじめ、日ごろ目に付きにくい雑誌などに書かれた先生の原稿を集めたほか、ゆかりの人たちの追悼、年譜、著作一覧などを収録した。

<付録>
発刊記念DVD原田正純先生インタビュー~NHK番組「100年インタビュー」(平成24年6月20日放送)より~映像提供:NHK・NHKエンタープライズ

————————————————

 

『心とからだに聴く話』

著者:原田正純
体裁:四六判、並製本、304ページ
定価:本体価格1,300円+税
出版年月日:2014年12月19日

水俣病研究に大きな足跡を残された故・原田正純氏が地元金融機関の社内報に連載した医学エッセー。ヒ素中毒から不眠、腰痛など医学全般にわたり、一般の方にわかりやすく解説。専門的な話や現代の問題点を交えながらも、原田先生の温かい人柄が文章ににじみ出ています。

内容の一例として「女性管理職の精神衛生」「ゴルフ場と農薬」「化学工場労働者の病気」「うつむき症候群」「戦争や大規模テロは最大の環境汚染」「自閉症と有機水銀」「宝子」などなど、その他たくさんのテーマについて書かれています。

役に立つのはもちろん、いろいろと考えさせられたり、あたたかい気持ちになったりするおすすめの本です!

以下「はじめに」より抜粋

お読みいただくと分かりますが全編を通じて筆が実にのびやかです。原田先生と言えば笑顔がすぐに思い浮かびますが、メディカルエッセーは、あの笑顔のような文章と言ってもよいのかもしれません。しかし、のびやかな中にも一本の心がしっかり通っているのもまた〝原田流〟です。(中略)医学は科学の領域です。けれど根底には「眼差しの優しさ」とでも呼ぶべき、人への向き合い方が欠かせないものだと思います。しかし現代にあって、この「眼差しの優しさ」を医学に感じる人がどれほどいるでしょうか。それだけに一層、原田先生が歩まれた足跡が今も多くの人の心に残るのだろうと思います。
(熊本日日新聞社 高峰武)

————————————————

 

 

『若槻菊枝 女の一生  新潟、新宿ノアノアから水俣へ』

著 者  :奥田みのり
体 裁  :A5判、並製本、328ページ
定 価  :本体価格1,500円+税
出版年月日:2017年7月28日

「苦海浄土基金」から広がった水俣病患者支援の輪――
新潟の貧しい農家に生まれ、新宿のバー「ノアノア」という店とお客に育てられながら、誰からも親しまれた菊枝ママ。
あるとき水俣病事件と出合い、水俣病患者とその家族を支援し始める。ノアノアに設置されたカンパ箱には多くの支援者たちの善意と希望が集まった。
本書は、若槻菊枝の新潟での生い立ちから晩年までの波乱万丈な人生を、彼女に惚れ込んだ著者が5年にわたる取材を行ない丁寧に描いている。

若槻菊枝さんは、石牟礼道子さんとも交流があり、水俣病訴訟の闘争中には、東京の自宅の一部を書斎として石牟礼さんに貸していたというエピソードもあります。若くして結婚、そして上京、新たに巡り合った恋人、バー「ノアノア」の開店と拡大。文化人との交流の中で水俣病を知り、水俣へ行き支援を決意する―。
色っぽくて熱い、一人の豪傑な女性の話に引き込まれます。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

ちなみに、この書籍は私が担当しました(途中から引き継いだのですが)。
表紙デザインも著者がこだわり抜いて、バーミリオンという若槻菊枝さんが好きだった色に限りなく近い色を選定しました。デザイナーさんと一緒に表紙カバー印刷仕上がりを確認しに印刷所に行ったのもいい思い出です。この本を紹介しようとするときりがないので、まずは読んでみてほしいと思います!おすすめです(^^)

————————————————

 

『報道写真集 水俣病50年』★在庫僅少

  

水俣病は被害者が切り開いてきた道だった。公式確認から50年-。私たちは何を学びとってきたのだろうか。差別、抑圧、怒り、闘い、そして終わらぬ病苦…。350点の報道写真と証言を収録。


★注★これは弊社在庫があと3冊です。注文はお電話でのみ受け付けます。在庫がなくなり次第、注文受付は終了いたします。

本日日新聞社編集局(編)
発行:2006年12月
体裁:AB判、208ページ
写真点数:350点

定価:本体価格2,381円+税

【目次】

「知らんちゅうことは、罪ぞ」石牟礼道子(作家)
「水俣病半世紀の歴史を写し取る」原田正純(熊本学園大教授)
「存在の深層世界に降り立ちて」緒方正人(漁師)
1章 前史
2章 公式確認から見舞金契約    1956年~1959年
3章 空白の8年    1960年~1968年8月
4章 公式認定から一時訴訟判決・補償協定    1968年9月~1973年7月
5章 急増する未認定患者     1973年8月~1978年2月
6章 問われる国、熊本県の責任 政治決着    1987年3月~1995年10月
7章 もやい直しから最高裁判決    1996年~
水俣病関連年表
認定審査などの状況

 

============================

おすすめしたい本はまだまだたくさんありますが、ブログやツイッターで随時紹介していきます!
もちろん、本に限らず、スタッフのつぶやきや日常の諸々など、その他の楽しい話題もアップしていきますね。( ^ω^ )(やっこ)

Page Top