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「凡人崇拝」の非凡人 評伝 戸川秋骨物語 New

生誕150年 戸川秋骨を後世に語り継ぐ初評伝

著 者  :松井 浩章(まつい ひろあき)
体 裁  :四六判、並製本、352ページ
発行日  :2021年2月7日
定 価  :2,200円(本体2,000円+税10%)
I S B N   :978-4-908313-70-7 C0023
制作・発売:熊日出版

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説明

内容紹介

熊本県玉名市に生まれ、作家、英文学者、大学教授、能楽評論家として多くの実績を残した戸川秋骨。樋口一葉、斉藤緑雨、夏目漱石、北村透谷、平田禿木、国木田独歩、与謝野鉄幹・晶子、西田幾多郎、坪内逍遥、和田英作、西村伊作、喜多六平太…、数え上げたら切りがないほど多くの作家や芸術家、文化人らと親しく交流し、人気者でもあった。そんな戸川秋骨について、高瀬藩の没落士族、落第、破恋…寂々から始まった凡人の人生を追った。
島崎藤村・馬場孤蝶との友情、樋口一葉への思慕、『文学界』幕引き、透谷・緑雨・漱石との交流…明治によって解放された若い魂の苦悩と驚喜、破壊と新生の物語(ノンフィクション)。“戸川秋骨を後世に語り継ぐ初評伝”

巻末特記として日本を代表する世界的な装飾デザイナー植田いつ子(熊本県玉名市生まれ)についても触れる。
“美の創造”を求めて、終戦後の混とんとする東京へ。戸川秋骨の文化学院と桑沢洋子の研究所で装飾デザインを学び、銀座「レインボウ」を経て独立。皇室専属デザイナーとして美智子さまを長年支える。日本初の女子美術学校を創立した横井玉子(秋骨の叔母)との不思議な運命の糸をたどり、日本女性を美しくする服づくりを追求した植田いつ子の生涯をたどる。

【目次】
序 章  空々寂々からの出発
白金台に洋館出現/代々家老職の家柄
第一章  おいたち
江戸住まいの細川家分家/肥後下向/「お江戸さん」が高瀬に/白壁で埋まる岩崎原/自明堂に入学/熊本洋学校と熊本バンド/横井佐平太と玉子の結婚/文明開化を率先/西南戦争高瀬の戦い
第二章  少年時代
〝士族の商法〟で没落/一族がキリスト教徒に/末は博士か大将か/翻訳本で文学少年に/軍人ぎらい/予備校通い/まさかの落第
第三章  明治学院時代
貴公子に交じり貧乏学生/馬場孤蝶の登場/回覧雑誌と異色の同級生/藤村、孤蝶と仲間に/原書と格闘/インブリー事件勃発/キリスト教夏期学校/明治二十四年卒業生
第四章  『文学界』のころ
徳富蘇峰と山歩き/『女学雑誌』に翻訳/明治女学校開校/北村透谷との出会い/『女学雑誌』から『文学界』へ/藤村漂白の旅に/『文学界』創刊/「秋骨」筆名の由来/民友社との論争/藤村帰京に同人集合/秋骨の初恋/結婚を急ぐ秋骨/結婚反対の玉子/従軍記者志願/北村透谷の死/洒竹、『文学界』に/洒竹のおいたち/洒竹の結婚と医業繁盛/俳書蒐集と待合通い
第五章  樋口一葉と『文学界』
初対面の冷語に感動/高瀬藩ゆかりの戸川残花/宮武外骨と細川家騒動/〝奇跡の十四カ月〟を生む/帝国大学に入学/一葉の名声高まる/一葉の死/一葉を忘れられない二人/『一葉日記』刊行/一葉 恋の本命は/「たけくらべ」原稿の謎
第六章  『文学界』終幕
〝石炭がら〟の藤村/校舎焼失と『女学雑誌』廃刊/女学校移転そして消滅/『うらわか草』の創刊/『文学界』閉じた秋骨/『文学界』残党
第七章  山口時代
山高英語講師就任/寄宿舎騒動/新進気鋭の教授陣/デンケン先生/あこがれの夏目漱石/修学旅行と図書主任/謡の稽古/玉子が女子美術学校設立/廃校による処遇を談判
第八章  『欧米紀遊二万三千哩』
『文学界』仲間が見送り/捨て台詞吐き出国/ミッドウェー沖座礁/アメリカに失望/喫煙室の人気者/ロンドン市電/感涙のモナリザ/特大ビフテキ/贔屓力士の勝ち
第九章  講壇生活三十余年
大久保文士村/漱石に就職相談/一葉旧家と心中未遂/漱石の〝明暗〟/モデル問題/『春』連載始まる/教え子と『猟人日記』共訳/「日本野鳥会」発起人/結婚と媒介者/三田に通った三十年
第十章  文化学院のころ
長女エマの転校/文化学院開校/大逆事件と孤蝶出馬/創設者西村伊作/新校舎焼失/大震災と円本ブーム/荻窪移住と秋骨老の講義/その後の文化学院
終 章  翻訳、随筆、能楽のしごと
三時代にまたがり翻訳/翻訳不可能論/学究的態度を嫌う/エッセイスト秋骨/能楽礼賛/六平太礼賛/謡曲翻訳不可能論/ターナーとラスキン/「九日会」に仲間入り
◆秋骨、玉子の思い紡いだデザイナー植田いつ子
デザイナーへの第一歩/戦後混乱期に上京/玉子の〝美術で自立〟の志引き継ぐ/銀座の高級店で修業/欧州旅行で日本人に目覚める/秋骨と共通する能への思い/皇室専属デザイナーに/高瀬しぼりが原点

戸川秋骨年譜
おわりに
人名索引
参考文献

著者紹介

1955年2月7日生まれ。県立玉名高校、明治学院大学法律学科を卒業。熊日情報文化センター(現熊日出版)で出版、編集の仕事に携わる。退職後、2006年からフリーのライター兼編集者。著書の『トマトへのはるかな旅』(熊日出版、2013年)は第6回全国新聞社出版協議会ふるさと自費出版大賞優秀賞を受賞。

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