本・雑誌のご紹介
歴史にいまを読む -熊本・永青文庫からの発信- 〈熊日新書〉
「歴史はいまとつながっている」とは、こういうことだったのか! 第一線の研究者が語る歴史の真実。
著 者 :稲葉 継陽(いなば つぐはる *熊本大永青文庫研究センター長・教授)
体 裁 :新書判、並製本、240ページ
出版年月日:2020年3月16日
定 価 :1,200円(本体1,091円+税10%)
I S B N :978-4-87755-601-3 C0295
発 行 :熊本日日新聞社
制作・発売:熊日出版
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説明
内容紹介
第一線の研究者が語る歴史の真実。俳誌「阿蘇」と熊本日日新聞に連載、寄稿した随筆を1冊に凝縮!「島原百姓大移住」「江戸時代熊本グルメ」「『本能寺』後の構想は?」「本能寺の変 消された『真実』」「畳の上のご奉公」「熊本城御天守奉行のお仕事」「『船場狸』のなぞ」など、歴史好きには興味が尽きない話題が満載です。
【目次】
◆まえがき
◆第一部 永青文庫歴史万華鏡
一 歴史と故郷
故郷から永青文庫研究へ/小倉城本丸の梨の木/江戸時代初期の高齢化問題/モグラの正月/先祖の由緒と事実との間/恩師訪問記
二 講演の旅
小倉藩時代の細川家/ボトムアップ型の地方自治(一)/ボトムアップ型の地方自治(二)/島原・天草一揆の「戦争と平和」/島原百姓大移住/「百姓」身分の法的地位/秋の講演・展覧会二題/晩秋の舞鶴へ/国際歴史会議でモスクワへ/平和国家日本への信頼感/「天下泰平」を支えた力
三 江戸時代のグルメと環境
鮎好きの古文書講釈/江戸時代熊本グルメ/熊本の熊の話
四 細川家と天下人たち
古文書解釈のおそろしさ/「未完の公儀」織田信長/明智光秀のコミュニケーション能力/明智光秀の石垣/明智光秀から細川忠利へ/「本能寺」後の構想は?/豊臣秀吉の統一政策/境界の証言者/九州国分と芋焼酎/細川三代と天下人たち
五 基礎研究からの発信
永青文庫守った旧藩士たち/畳の上の御奉公/古文書と先人に敬意/「一国史観」を外してみれば/小倉城天守閣のリニューアル/文化財・史跡の指定と基礎研究/熊本城御天守奉行のお仕事/古文書に歴史を語らせる/江戸社会 描きなおす呼び水
六 災害と歴史学
被災史料を守れ/地域史の試練に直面して/「島原大変、肥後迷惑」の実像/大災害からの復興と現在/震災と復興のメモリー/気象災害の歴史学
七 歴史学とメディア
「船場狸」の謎/忠利も驚いた熊本城の惣構/真実と物差し/歴史学者の書く本/学問商品化の極み
◆第二部 歴史にいまを読む
「くまにち論壇」の三年間/日本史にみる立憲主義の伝統/被災した民間の古文書を救え/熊本城二の丸の活用法に疑問/天守閣の復旧 拙速避けたい/熊本城主からの警告/公論尊重と私欲否定の原則/人吉城で考える文化財保護/阿蘇神社「天保の大造営」といま/隠蔽・改ざんが破壊したもの/本能寺の変 消された「事実」/日本史における諫言の役割/次世代のために文書館を/平和の歴史 再構築のために/想像力をスイッチ オン/地域社会変貌の意味
著者紹介
1967年(昭和42)栃木県生まれ。1996年(平成8)、立教大学大学院文学研究科博士課程退学。博士(文学)。2000年、熊本大学文学部助教授。2009年から熊本大学永青文庫研究センター教授。著書に『戦国時代の荘園制と村落』(校倉書房、1998年)、『日本近世社会形成史論 戦国時代論の射程』(同、2009年)、『細川忠利 ポスト戦国世代の国づくり』(吉川弘文館、2018年)などがある。2016年4月から熊本被災史料レスキューネットワーク代表をつとめる。
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