熊日釣り情報

熊本日日新聞 釣り欄取材メモ

有明海はプール

宇城市三角町
平成25年11月23日

 山々の紅葉が美しくなってきた11月23日(勤労感謝の日)は、天草1号橋下(宇城市三角町)から金比羅丸(浦本勝船頭)で有明海に出ました。午前6時、星空がさえ、寒い朝です。北風もあります。有明海は波があって、天草市五和町の鬼池港に向かう間、しぶきが甲板にも降ってきます。

 「こんなもん、しけにうちにはいらん」。12月5日の朝刊釣り欄に写真を載せている平田さんは、風も波も気にしていません。それもそのはず。平田さんは若いころ、大手水産会社の遠洋漁業船に乗り、アラスカ沖まで魚を追っていたそうです。1回の出漁は半年ほど。大型母船と十数隻の漁船が船団を組んだ漁業です。漁船は100tクラス。冬のアラスカの海は、ものすごいという以上にしけるのでしょう。有明海はプールのように見えたのかもしれません。手釣りでマダイ狙いでしたが、1人だけ余裕の釣りで良型のマダイを上げていました。

 帰港の途中、船から見た三角西港。山が迫っているのが分かります。紅葉が歴史的建造物を囲みます。明治20年(1887)夏に開港した同港は、オランダ人が設計し、三角ノ瀬戸を埋め立てて造成されました。いまや「明治日本の産業革命遺産 九州山口と関連地域」に含まれ、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に推薦されています。(掛)

  • 紅葉の三角西港
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