熊日釣り情報

熊本日日新聞 釣り欄取材メモ

1年でいちばん弱い朝の光

芦北町 井手の鼻沖
平成25年12月22日

12月22日は海浦漁港(芦北町)から浜村栄次郎船頭の遊漁船で出船、井手の鼻沖で寒チヌ狙いです。この日は冬至。遅い日の出は午前7時半を回っています。

万葉集にもうたわれた野坂の浦を海霧が埋めています。すごい霧ですね、冬はいつもこんなですか。浜村船頭に聞いていると、ようやく朝日が昇ってきました。1年でいちばん弱い朝の光。霧を薄い黄色に染めていきます。振り向くと、八代海を挟んだ御所浦島の上空が薄紫色に変わっています。海を間に、好対照の空。美しい朝の一瞬です。

浜村船頭によると、野坂の浦の海霧は湯浦川の水温と海水温の温度差が大きい冬に見られるそうです。湯浦川には湯浦温泉の残り湯が流れ込んでいて水温が高く、川の水が混じる浦を深い霧が覆い尽くします。

寒チヌはダゴチン釣りで。自作の竿については熊日朝刊の釣り欄(1月9日付)と釣りタイム397号に書いたとおりですが、分かりやすい写真を載せていませんでした。この写真なら、分かると思います。竿の先が、円弧ではなく、折れたように曲がっています。実際、折れたと思いました。独特の形状で、こう曲がるように作っていると聞くまでは。(掛)

  • 白神岩近くから望む朝日。野坂の浦(右)を海霧が埋めていた
  • 白神岩近くから望む朝日。野坂の浦(右)を海霧が埋めていた
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