本・雑誌のご紹介
熊本の地形を読み解く
身近に見かける地形を意識せずにはいられない
著 者 :横山 勝三(よこやま しょうぞう)
体 裁 :B5判、並製本、148ページ
出版年月日:2022年8月26日
定 価 :1,980円(本体1,800円+税10%)
I S B N :978-4-908313-94-3 C0044
制作・発売:熊日出版
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説明
内容紹介
地表は、山地・丘陵・台地・平野など、さまざまな形状の土地(地形)で構成されています。わたしたちは日常的に地形と密接に関わりあって生活していることから、地形学はきわめて身近で親しみやすい科学といえるでしょう。また日々わたしたちが暮らしている土地の特徴を詳しく理解することは、防災への意識向上にも欠かせません。
本書では、熊本県にある身近な地形の中から、重要かつ代表的なものをとりあげ、理解や興味を深めてもらうべく、地形の特徴をはじめ問題点や課題など詳しく解説しました。
天草地方の山が緩やかな“へ”の字状の非対称な斜面形になっているのはなぜか、阿蘇の米塚がお椀を伏せて置いたような左右対称の形状を示すのはなぜか、根子岳の山頂にはなぜ火口がなく山頂部がギザギザに見え山腹斜面の彫りが深いのか、熊本地震によって着目された「活断層」の存在を知るうえで主要な手掛かりとなる「リニアメント」とは? 滝はどのくらいのスピードで後退しているのか? そのほか、河川の蛇行、海岸の地形、風化関連地形など、面白い地形、興味深い地形の成り立ちについて、写真や図をもとに分かりやすく説明しています。
これらの基礎知識を備えたら、可能な限り現地に行ってその地形を自分の目で見て確かめることをおすすめします。知見が広がり新たな発見につながることでしょう。
〈目次〉
まえがき
1.熊本県の地形概観
1.1 九州島本土部 1.2 天草諸島
2.山地と山地地形
2.1 山地 2.2 九州山地 2.3 天草の山地 2.4 市房山
3.火山と火山地形
3.1 火山 3.2 阿蘇火山の概観 3.3 中央部火山群 3.4 阿蘇カルデラ 3.5 外側外輪山(カルデラ外側斜面)
4.活断層と地震断層
4.1 プレートと断層・地震 4.2 地震と活断層 4.3 熊本地震と地震断層 4.4 リニアメントと活断層
5.河川と河川地形
5.1 河川 5.2 水系と流域 5.3 河床 5.4 河川地形
6.海岸と海岸地形
6.1 海岸 6.2 海面 6.3 岩石海岸と砂浜海岸 6.4 岩石海岸地形 6.5 砂浜海岸地形
7.その他の地形
7.1 風化作用と風化関連地形 7.2 差別侵食地形 7.3 火山灰がつくる地形
参考文献
著者紹介
熊本大学名誉教授 理学博士。1944年生まれ、鹿児島県出身。熊本市北区植木町在住。
1966年東京教育大学理学部地学科(地理学専攻)卒業、1972年東京教育大学大学院理学研究科博士課程修了。専門は火山地形学。最も主要な研究テーマは、九州南部のシラスおよびシラス台地の火山地形学的研究。主著は『シラス学―九州南部の巨大火砕流堆積物』(2003年、古今書院)。
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