前に書いた記事の続きです。
ALS(筋委縮性側索硬化症)という難病を患った旦那様の闘病記を自費出版したいという方の本が出来上がりました。
今月(1月)に一周忌を迎えるにあたり、「親族やお世話になった方々、医療従事者・看護学生さんなどに主人の生きざまや病気のことを知ってほしい」との思いで書かれた手記です。
著者も「主人の供養にもなります」と喜ばれていました。
熊日新聞の取材を受け、1月12日付の朝刊にも掲載されています。
一冊の本に記憶・記録をまとめて残したいという著者の思いに、編集者として少しでもお役に立てたでしょうか。そうであったならば幸いです。
著者が自身の感情や考えをルーズリーフに書き出して、その膨大な手書きの原稿がゲラになり、校正を重ねて、最終形態である「本」となるまで数カ月。形になった時には喜びもひとしおです。
本づくりには編集者だけでなく、ブックデザインするデザイナーや、印刷・製本を行う印刷所、販売する際には書店や取次店などが関わって著者の伝えたいことを読者に届ける橋渡しをしています。これからも「形」に残すお仕事、頑張っていきたいと思います。
本書には、ALSという病気について、医療・介護面での課題など、著者の思いを中心に綴られています。
非売品ですが熊本駅そばのくまもと森都心プラザ内のプラザ図書館に寄贈しましたので閲覧はできます。
森都心プラザ図書館に「寄贈したいのですが」と相談したら「ちょうど医療情報にも力を入れており、がんとともに難病についても多くのお客様に知っていただくために資料収集をしていこうと計画していたところでした」と快く受け取っていただきました。
図書館員の方も、本を通じていろんな分野の取り組みや情報提供に努めておられ、情報を必要とされる読者のみなさんのお役に立てたらいいなという思いは同じなんだなと思ったのでした。(や)
〇手書きの原稿が
〇こうなって(ゲラ)↓
〇こうなって(いくつかの装丁ラフ案)↓
〇こうなりました↓(完成)