こんにちは。梅雨特有のジトジト、湿気モワモワで洗濯物が乾きにくくて困りますね。
今回は紙の話です。(一部分ですが)
食品、お酒、おもちゃ、靴、ティッシュboxなどの日用品パッケージに使われる紙で「白板紙」というものがあります。
白板紙の中の「白ボール」というタイプの中で、塗工有りがコート白ボール(コートボール)です。
コート品は印刷再現性が高いのに比べ、ノーコートボール(塗工無)は印刷しない、印刷の質を問わないものに使われます。
3月末に発刊した書籍『教育に「忖度」はいらない』の表紙は、このノーコートボールの裏側(灰色側)に印刷しているんですよ。
通常はコートボールの白い側に印刷するのですが、これはデザイナーさんのセンスでノーコートボールの裏面に緑のインクで印刷するという仕様です。なので、文字のところはそのまま薄いグレー文字になるというわけです。考えたものですね。
表紙 ↑
↑ 裏面(灰色側)に印刷して表紙としているので、内側(糊で貼り付けられている側)は白色です。
(分かりにくいですかね(^^; )
ここらへんはデザイナーさんのセンスが光ります。場合によっては、紙や製本のコストが折り合わないということもあり仕様を変えることもありますが。
ちなみにコートボール、ノーコートボールとも製紙会社によって用紙の商品名が異なり、この本の表紙に使ったのはコラボファインG(王子製紙)という紙です。
「本」といえども切り口が違うとそれぞれに奥が深く、面白いです。
みなさんも手元にある本の表紙カバーや表紙の裏までじっくり観察してみてはいかがでしょう?
作品を飾る装丁のよさは、それを担当したデザイナーさんや紙を扱う業者さんの努力のたまものなんですよ。
(や)