
今年も早かったですね。いつも以上に早かった…。
今年を振り返るのは、まだほんの少しだけ早い?
いえいえ、ロアッソ熊本の2016年シーズンのことです。
先月12日の対FC岐阜戦でひと足先にホーム戦が終了し、同20日のアウェイ・対セレッソ大阪戦で今シーズンの全日程が終了しました。
目標のプレーオフ進出には届かなかったのですが、赤馬戦士は十分頑張ってくれました。
2016年はまさに“激動”と呼ぶにふさわしいシーズンだったと思います。
一時は首位に立つほど好調をキープしていたシーズン序盤の4月14日と16日、あの熊本地震が起こりチームとしての活動が中断。自宅が被災し避難生活を余儀なくされた選手もいて、リーグ戦への復帰さえ危ぶまれた時期もありました。
そんな中、Jリーグからある提案がなされました。それは、一時的にチームを県外に移してリーグ戦に復帰するか、もしくは熊本に残って活動するか。選手たちの出した答えは―
「熊本に残る」
文字にしたらたったの5文字ですが、ものすごく重い決断だったと思います。
サッカー選手としてコンディションのことだけ考えるのであれば、別の選択をしてもおかしくなかったのに。
「熊本に残る」という選択を為すには、練習もままならない、本拠地・うまスタは被災した上に支援物資の集積拠点になり使えないなど、多くのマイナス要素を抱え込まなければならなかったからです。それでも残るという決断を下した選手たち。
誇らしく頼もしい男たちです。
過密日程を言いわけにせず、敗戦が続いても決して弱音を吐くことなく、ただ前だけを見つめて、1試合1試合、気持ちを込めて戦ったロアッソ熊本。
彼らの姿を見て、どれだけの人が元気づけられたでしょう。
どれだけの人が“自分も頑張れる”と勇気を奮い立たせることができたでしょう。
どれだけの人の心の中に、新しい希望の種を撒き、芽吹かせることができたでしょう。
運営会社アスリートクラブ熊本の皆さんも、今シーズンはクラブ発足史上、最もハードなシーズンを過ごされたと思います。困難な状況の中、試合を開催してくださってありがとうございました。
来年、また新しいシーズンが始まります。
一人でも多くの方のもとへ、ロアッソの試合結果に一喜一憂する日常が戻ってきますように。 (くっしー)
感謝の集いでのワンショット。今シーズンメンバーでの最後の記念撮影