熊日出版

お便り紹介

こんにちは。この間まで蝉の鳴き声を耳にしていたのに、
今ではトンボをよく見かけるようになりました。

秋の気配を少しずつ感じる今日このごろ。

 
熊本地震の発生から5カ月がたちました。

 

この震災を受けて、
「報道写真集 平成28年熊本地震」 と、
「熊本日日新聞特別縮刷版 平成28年熊本地震 1カ月の記録」 を
5月と6月に発売しました。

 

これらの本をインターネットで購入されたお客様からメッセージをいただきましたので
ご紹介したいと思います。

 

熊本県外から被災住宅の調査に来られた一級建築士の方です。

 

今回の震災については、ボランティアの方々や県外の自治体の支援に
とても助けられました。

 

調査応援に来られた方が実際にどのような経緯で熊本に来られ、どのようなことを行い、
何を感じられたのか、一例でもご紹介できればと思ったので以下に記します。

 

******* 熊本地震写真集を購入された方からのメッセージ *******

 

お世話になります。愛知県の一級建築士です。5月1日~6月1日の間、熊本に滞在して
地震の被災者約100件に対して、面談調査する仕事をさせていただきました。
(比較的住宅への被害が少なく自宅で生活ができる方が多かったのですが)

 

被災建物内部で余震があったときは本当に怖かったです。

 

滞在中は地元紙の記事をしっかり読ませていただきました。
しかし、持って帰るわけにいかず、記事がまとまったものが出版されるのを待っていた次第です。

            *   *   *

おととい本が届きました。その後、すぐに泊まり出張でしたので昨晩から手に取って
読ませていただいている次第です。

 

地震の翌日、4月15日の夕方に、稼働の打診があり、
当初は、4月20熊本市内入り、21日に本部開設の予定でした。

 

しかし、そのあとの本震で宿泊先が被災したため待機となり、
熊本市内は通える方が先行し、ひと目で全壊が確認できる家屋を優先に始めました。

 

新幹線が復旧、ホテルが八代市内でかろうじて確保でき4月30日に熊本入りしました。
(ただ、連休明けまでは連泊不能でジプシー状態。もちろん私達は休みなしですが)

 

5月27日に熊本市内へ移動後、5月31日まで
まるまる1か月間の生活でした。(仕事は、地震保険の損害調査です)

 

建築関係者はどうしても建物の壊れ方ばかり論じていますが、
道路も橋も、街全体が大きく傷んでしまい、いちばん傷んだのは人々の心かもしれません。
収まらない余震やおかしなデマも多く、みなさんの不安な気持ちをひしひし感じました。

 

1度ならず2度も、しかも夜に大揺れを体験して、家でも避難所でも、
建物の中で夜を過ごすことの怖さは想像以上だったかと思います。

 

家の敷地で車中泊をしてしまう気持ちがとてもよくわかりました。
最近でも、比較的壊れなかったお宅であっても軒先避難しているとの報道を見ました。

 

壊れた家を撤去できず4か月以上そのままのところもあるようですね。
解体する職人(業者)がいないため、待たされていると聞きました。

 

5月の時にタクシー運転手が
「瓦屋でのストック品の瓦が被災で壊れ、全然足りないので修理ができない」
と言っていました。

 

この夏の大雨で雨漏りが起きたりしていないか気になっています。

 

いろいろ書いてしまいましたが、
みなさん、お気をつけてお過ごしください。

 

 

******* メッセージ ここまで *******

 

 

これは、ほんの一例です。
震災後、これまでに県内外たくさんの方々の協力と支援があったんだなと
あらためて思いました。

 

皆さんの優しい気遣いと励ましを原動力にして、これからも頑張って
いきたいと思います。

 

メッセージをありがとうございました。

(ヤッコ)

 

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