熊日出版

九重連山縦走記①

東京在住の友人から
「福岡に出張するから、土、日を利用して、
久住山でも一緒に上らないか」との連絡。
「いいよ」とわたし。(「牧ノ戸辺りの温泉にでも泊まって、
酒でも飲んで…」と一人、妄想したりしておりました)

その後、友人から「こっちの避難小屋はトイレはあるが、人が多い。
もう一つの避難小屋はトイレがない分、人は少ない。どっちにする?」と写真が…。
「えっ!!!」とわたし。
そう言えば彼は2週間に1度は、名だたる山を一人で登る真の山男…。

 

会社の海男S氏にザック、寝袋などを借り、
朝5時半に出発。
友人をホテルに迎えに行き、
7時半過ぎに牧ノ戸に到着したものの駐車場はほぼ満杯。
やっと最後の1台分が空いていました。(ラッキ―!!)

 

1日目
天気 快晴
行程11㌔(7時間)
牧ノ戸峠~沓掛山(1503㍍)~久住山(1787㍍)~中岳(1791㍍)~稲星山(1774㍍)~白口岳(1720㍍)~法華院温泉山荘

朝、久住山に登る途中は雲海も出て、
遠く、阿蘇涅槃が横たわっていました。
目の覚めるような紺碧の空。
どの山頂からの景色も素晴らしく、
友人もこんな快晴は今年一番と
喜んでいました。

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雲海に眠る阿蘇涅槃 (上)   重いザックを置き九州本土最高峰・中岳を目指す

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中岳山頂から御池を望む (上)  5座目の白口岳。下りが大変でした

 

練習不足は否めませんが、わたしもアスリートの端くれ。
2日前にリレーマラソンを走りましたが、
友人に遅れは取るまいと思っておりました。

しかし、買えばいいものを、
元登山部の甥っ子の靴を借りたのですが、
これが致命傷に…。
上りはいいのですが、
下りになると、親指が詰まり、
痛くて歩きにくいことこの上なし。

 

しかも、避難小屋に泊まるべく、
マットや寝袋、食料でずっしりのザック…。
ごろ石つづきの登山道は歩きにくい上、
氷や霜が解けて、とてもすべりやすくなっていました。
(特に白口岳から法華院温泉に降りる道の急坂なこと。
足先は痛むは、滑るはで大変な目に遭いました…)

 

わたしが遅れて見えなくなるたび
前を歩く友人が声を掛けます。
「お~い!生きてるか~!!」
「なんとかな~」
この会話を何十回繰り返したことか。

「靴さえちゃんとしていれば…」。
じだんだを踏む元気もないくらいの
足の痛みでした。

 

午後2時半過ぎ、足を引きずりながら
昼食を取るべく、法華院温泉山荘に到着。
イベントがあっていて、たくさんの山ガール、山男でにぎわっていました。
ここから坊がつるの避難小屋まではあとわずか。
小屋の周りには華やかな色合いのテントが数十張り見えていました。     (と)

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